片頭痛は、国際頭痛学会では、「原因不明の慢性頭痛で、発作性に発症し、片側性、拍動性で中等〜強度の頭痛が4〜72時間持続し、日常生活に支障をきたす」ものと定義されています。
また、随伴症状として悪心、嘔気、嘔吐、羞明、音過敏を伴うことが多く、体位変換や運動などにより頭痛が増強されます。
片頭痛の患者は、家族が片頭痛を持っているなど、家族歴がある30歳代の女性に多くみられ、片頭痛の発作は食物、睡眠不足、においなど種々の刺激によって誘発されますが、月経によって起ることもあります。
片頭痛は、3分の2が片側の頭痛ですが、3分の1は両側の頭痛です。
また、片頭痛は以前の分類では、「古典型片頭痛」と「普通型片頭痛」に分類されていましたが、国際頭痛学会の分類では、「前兆を伴うもの」と「前兆を伴わないもの」としています。
ただし、頭痛発作時の症状は、前兆を伴う片頭痛と前兆を伴わない片頭痛で変わりはありません。
前兆を伴う片頭痛は、閃輝暗点などが見えたり、半身のしびれや脱力感などが前兆として起ります。
また、神経症状が前兆として5〜20分間にわたり徐々に進行し、その後頭痛が出現し、頭痛は一般に4〜72時間続きます。
前兆を伴わない片頭痛は、片側性の拍動性の頭痛が4〜72時間持続し、日常的な動作でも悪化することがあります。
片頭痛の原因の説としては、「血管説、神経説、三叉神経血管説」がありますが、現在では、三叉神経血管説が片頭痛の原因として最も有力視されている説となっています。
頭痛は、ほとんどの人が経験する頻度の高い自覚症状の一つで、成人の約40%が頭痛を持っています。
頭痛の原因は、頭蓋内外の種々の病態が関連しています。
頭蓋内で痛覚があるのは血管系と硬膜の一部で、脳実質などは疼痛を感じません。
頭蓋外の筋肉及び筋膜には痛覚があり、動脈は疼痛に敏感です。
頭痛は、病態を改善させるよりも痛みに対する鎮痛剤の投与による対症療法が先行して、鎮痛薬を使用している人が多くなっています。
また、頭痛の分類は、1988年に発表された国際頭痛学会の頭痛分類・診断基準が使用されており、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛など、他に原因となる疾患がない「機能性頭痛」と、くも膜下出血、脳腫瘍、血腫、髄膜炎、側頭動脈炎などの器質的疾患による「症候性頭痛」に分類されます。
片頭痛の急性期治療としては、対症療法として非ステロイド系消炎鎮痛剤などの鎮痛薬や、エルゴタミン製剤が使用されることが多くなっています。
ただ、エルゴタミン製剤は、発作のごく初期には効果がありますが、発作が激化してからは効果が無いことが多く、嘔気、嘔吐症状に拍車をかけることがあります。
最近では、片頭痛の病態に特異的に作用する薬剤であるトリプタン製剤が使用されています。
また、血管の平滑筋にあるカルシウムチャンネルの機能を阻害して血管拡張作用を示す薬剤であるカルシウム拮抗薬が使用されています。
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